「現代自動車の新興国での強み」の論文出版(教授 富山栄子)

2010年12月06日

現代自動車はなぜ新興国で強いのかについて、ロシア市場のケースを中心に、参入プロセスの観点から分析した論文が出版されました。

科研の研究成果の一部で、京都大学経済学研究科 塩地 洋先生との初の共著です。

『ロシア・ユーラシア経済-研究と資料-』最新号   第940号  (2010年12月号) 
http://www.t3.rim.or.jp/~yuken/economy_saisin.html 

《特集》ロシア自動車産業における多国籍企業の経営戦略

「現代自動車のグローバル展開におけるロシア市場参入の特徴―ライセンシングから子会社KD生産へ―」富山栄子・塩地 洋

「回復の兆しを見せ始めたロシアの乗用車市場」 坂口 泉  

「ロシア進出多国籍企業の現地経営における課題と対応―自動車産業を事例とした一考察―」 李 澤建

主として論文で言いたかったことは、現代自動車のロシアにおける競争優位のある部分は、市場特性を考慮した、現地生産におけるライセンシング生産による参入と、そこから子会社KD生産への転換によって生まれている。

すなわち、現代自動車の参入方式は、CBU 輸出→ライセンシングによるローカル企業によるCKD 生産→子会社工場によるCKD 生産への進化プロセスにおいて、ローカル企業によるCKD 生産は、現代自動車の経営資源が限られている中で、同社の投資コストを小さくした。また、国内部品工場の規模の経済性の拡大や、ライセンシングのローカル企業への部品販売を通しての利益確保という側面もあった。さらに、ライセンシングによるローカル企業によるCKD生産の段階を経たことで、初期段階で投資を節約しつつ、スピーディーに市場参入することが可能になったなどです。

ほかにも、現代自動車はボリュームゾーンにいかに接近したのかについてもマーケティングの観点から若干分析を加えました。

ロシア、韓国、中国、日本での調査で「足」で集めた一次データを、既存理論を基に分析した論文です。

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